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ベテル フォトレポート
前説明
2012年8月24日から9月1日まで、当事者研究の発祥の地・北海道のべてるの家に研修に行ってきました。こちらはそのフォトレポートです。総勢4名での9日間の研修日程は、べてる祭り3日と平日べてるの研修6日でした。
詳しくは研修中毎日その日の事を、ブログ“ファーブラ日記”に報告しているので、ご興味を持たれた方は是非そちらもご覧になってみてくださいね。
さて、今回の研修に参加した皆さんの感想こそ、この研修の成果。
説明以外は感想中心にしてみました。(感想は青字になっています)
 べてるの理念 作業・朝ミーティング


【元祖べてるの家】
30年前、ここから全てが始まりました。
〈町の雰囲気について〉
「町全体がべてる色で、幻聴さんのテーマパークに来たみたい」
「どこを見ても仲間らしき人がいる安心感」

 

【べてるの理念】
これまでに多くの当事者が研究を行ってきました。その経験から得られたエッセンスが、当事者研究の理念としてまとめられています。理念は研究活動の軸となるものです。また、よい苦労をしていくための羅針盤となるものです。
「彼らにとって理念は、外から染み込ませるものではなく、内から湧き出る脈々と生きているもの」


 

【朝ミーティング】
毎朝30名以上のメンバーさんが集まるミーティング。
また、べてるにはたくさんの見学者・実習生・研修・ボランティアさんが毎日来ています。朝のミーティングでは、そんなゲストのためにメンバーさんが「歓迎の歌」を歌ってくれます。
「働く時間など、なんでも自分の意思を語る機会に満ちている。これが言葉を磨く訓練になるんだろうな」


 

【作業風景】
日高の名産・昆布を袋詰めにする作業。元祖の頃からの伝統的な作業と言えます。この他にもカフェの運営・福祉ショップ・製麺・清掃・農作業・販売・出版・芸能等、実に多彩な職域で起業・活動しているのがべてるの特徴でもあり、「地域に貢献・町興し」も、始まりからのべてるの大切な目的なのです。
「昆布作業で何かあっても『緊張してる?大丈夫だよー』と言ってくれる安心感」

 

べてると言えば、当事者研究の発祥の地。
統合失調症やうつ病などの精神疾患の当事者は、病気の症状だけには留まらない、様々な生きづらさを抱えています。
当事者研究は全国各地へと広がりをみせており、今では海外からも注目を受けています。
当事者研究とは、当事者が「苦労の主人公」として、仲間とともに自らの生きづらさについて「研究」をすることで、「自分を助けていく」取り組みです。
「病気は自分を助けているという視点がミソ。でも、病気の助け方は自分を満足させないので研究するんですね」
「当事者研究は向谷地さんのユーモアがあり、とても聞きやすくそれでいて内容の深いもの」
「型にはまり過ぎない当事者研究・TKBだった」
「さらっと深くが印象的」
「その場その場に合った形の在り方があるんだろうと思った。真似だけじゃなくて。場の力もそれぞれだし」
「受け手がユーモアを持っていると、ユーモアのある当事者研究の場ができるって向谷地さんが言ってたよ」

 
SST(SocialSkillsTraining)や、認知行動療法も、べてるの家では有効な相談ツールとして活用されています。
もちろん、「べてる式」です。
ユニーク・ユーモア・つながり・・・べてるの良さは自然体。
だからいつでも発揮されています。
「短時間に多くのテーマ。スピーディだ!」
「質問もいっぱいでて、仲間が仲間を助ける姿勢がいいなと感じました」
 

毎年夏に行われるべてる祭り。
今年は30周年記念でもあり、映画「降りていく生き方」から御縁の深い、武田鉄也さんがゲストでした。元々の「べてるムード」が楽しく明るいものですが、武田さんが加わってさらに華やかで笑いの絶えないお祭りとなりました。
プログラムの目玉は「幻覚&妄想グランプリ」と「降りていく生き方」でしょうか。

  • 毎年生まれる王者・グランプリの受賞者は誰なのか!?その栄光は“治療的敗北”と表裏一体!とにかくユニークで楽しいものでした!
  • 30周年のお祝いに、映画監督と武田さんが特別に短編フィルムを祭りの為に撮りおろしてきてくれた!味がありました〜!
    他にはチームで歌を披露する時間もあり、「自分の輪郭を感じながら生きている感じがして、ありのままなんだなと思いました」との感想も。他にもこんな感想が聞かれました。
「祭りはとにかくすごい人!有名なだけあって全国各地から来た人がいた。部屋が取れず公園にキャンプしてまで見に来てる女性も!」
「病気を売りに出す潔さ。幸せもお金の出所も、自分の真下にあるんですね」
「仲間の間で言葉を磨く事の意味深さを感じた。なんて表現力の高い人達だろう」
「ここでは病気が立派なコミュニケーションツールになっている」

おしゃれで落ち着くカフェ・ぶらぶらです。
無農薬コーヒーの他、べてるの書籍や昆布製品も販売しています。
べてるの家で作られたグッズも販売されています。
「カフェぶらのメニューが豊富で充実してた!」「ご飯・デザートがおいしかった!」「潔さんの働く姿が不器用ながら一生懸命でかわいかった」「幻聴さんパフェの幻聴さんは旅に出てるんだって(笑)」

 

【べてるの家のプログラム】
当事者研究・SST以外にもたくさんのミーティングがあります。以下その感想です。
〈ミーティングについて〉
「小さな事も大きな事も、良かった事も苦労した事も、皆で共有。それがべてるなんだなぁと感じました」「言葉が心と直結していてすごいと思った」「日本語失調症は、仲間の中で癒えるんだな。ここにいると、自分がまだまだ言葉が不自由だなぁと感じました」
〈全体に〉
「本に書かれていたのと同じ様子だった!」
「なんといってもみんな人間的に温かった」
「潔さんが名前を覚えてくれたのがうれしかった」「べてるはやっぱり聖地だね」「もうすぐ福島の交流会でまた会えるのが楽しみです」

長いようで短かった9日間。プログラム以外の活動にも積極的に参加し、多くの人と交流し、つながる事ができました。大変充実した研修になったようです。

総 括
毎年行われているべてる研修の目的は、「病気を抱えていても、様々な現実の苦労や生き辛さを抱えていても、仲間とつながって、自分を助けながら、ありのままの自分を大切にする。そんな豊かな生き方を選び取っている人達がいます。そんな人達が日々を暮らしている現場で、一緒の時間を過ごしながらその雰囲気を感じ取り、たくさんの人達と語り合って、“自分を大切にする文化”を吸収してきたいと思います。」と、なっています。
研修に参加した人皆が、各々自分の視点・やり方でこの目的を十分に達成していたと思います。
今回はべてる祭りもあったので、全国からたくさんの人が同じ様に一堂に会し、べてるの空気を満喫されていました。
祭りの後にも研修させて頂いたので、祭りの大変さや共に苦労を前向きに乗り越える姿等にも触れる事ができました。
このように貴重な機会は中々無いので、この経験をしっかり吸収し、今後の自分の人生や周りに対して、充分に活かしていけるといいですよね。
忙しい中でも研修させてくださったべてるの皆さん、毎年このような研修に行かせてくれる華蔵寺クリニックの院長先生ご夫妻や皆さん、4人共心から感謝しています。
本当に、どうもありがとうございました!

 

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